明るいお庭になる外構素材「山砂」の特徴・メリットとデメリット

庭に使う外構素材には砂利や土、砕石などがありますが、砂利と土両方の性質を併せ持つのが山砂です。

山砂は真砂土とも呼ばれ、見た目は土なのに性質は砂利という便利な素材です。

そこで、外構で使う山砂についてご紹介します。

 

山砂とは

山砂(やまずな)は花崗岩が風化したものです。

花崗岩は風化すると粘土と硬い部分が残りますが、その残った硬い部分が山砂です。

山砂は「真砂土」とも呼ばれます。

山砂は山から採取されてきてから巨大分別機にかけられます。

粒子が4ミリ前後の大きさのものをA真砂土といい、庭の化粧土などに使われます。

A真砂土よりも粒子が粗いものをB真砂土といい、造成の際の基礎工事の埋め戻し等で利用されます。

 

山砂の特徴

山砂は川で採れた砂ではないので、水で角が削られていません。

そのため見た目に野性味があり、粒の大きさもさまざまです。

また、川に流れて水に洗われる前の砂なので、土に近く保水性が高いという特徴もあります。

色は明るい茶色で見た目がナチュラルですので、砕石のような冷たい印象がなく、

温かみのある印象に仕上げることができます。

 

山砂のメリット

見た目がナチュラルで綺麗

山砂は薄い茶色の色をしていますので、庭が明るく自然な印象になります。

砕石は一般的には青みがかった灰色をしており、

形もゴツゴツしているので庭が暗く、寒々しい印象になります。

砕石や玉砂利には赤色や白などもありますが、やはり石なので冷たい印象は拭えません。

コンクリートやアスファルトもまた、機能性は優れていますが冷たい印象をどうしても与えてしまいます。

一方、山砂には明るく柔らかい雰囲気があり、南欧風の軽やかな雰囲気を作りたい場合には最適です。

石にはない温かみがあり、ナチュラルなエクステリアを目指す方にはおすすめです。

水はけがよい

水はけが良い点も山砂のメリットです。

雨が降っても水たまりができてドロドロになる心配はありません。

土のようなナチュラルな色でありながら砂の特性を持っているからこそのメリットであると言えるでしょう。

土よりも雑草が生えにくい

砂であるため栄養価が少なく、雑草が生えにくいというメリットを持っています。

砕石や玉砂利ほど効果があるわけではありませんが、

これまで夏になると庭が雑草で草ボーボーになり悩まされていた方にとってはかなりお手入れが楽になります。

また、蟻は出ますが他の虫は出にくいため、虫が苦手な方にも嬉しい素材です。

手に入りやすい

山砂は安価で手に入りやすく、ネットやホームセンター、園芸用品店で購入することができます。

ホームセンターでは「真砂土」という名前で売られていることが多く

だいたい20kgで約2,000円程度くらいが相場です。

どこでも売っていて手に入りやすいのでDIYもしやすいですし、足りなくなった部分を追加するのも簡単です。

 

山砂のデメリット

植物が育ちにくい

山砂は植物や野菜が育つほどの栄養価がありません。

植栽を植える際には腐葉土など栄養価が高い土を混ぜるか、

植栽の部分は花壇にして培養土など別の土を入れる必要があります。

また、山砂は固まりやすく、通気性が悪いため、植物を植えるのには適していません。

そのまま植えても根が呼吸できずに根腐れしてしまう可能性があります。

植栽を作るつもりであれば山砂に粒の大きい土や栄養価の高い土を加える、

植物を植えたい場所は花壇として別の土を入れる、など十分にプランを練って植えるようにしましょう。

砕石よりも雑草が生えやすい

山砂は栄養価が低く植物が育ちにくい素材ですが、やっぱり雑草は生えてきます。

土よりは雑草が生えにくいものの、砕石よりは生えやすい環境です。

山砂は地面から5㎝くらいの深さで敷きますが、

雑草は山砂の下の土壌まで根を張って栄養を取り成長していきます。

雑草対策としては防草シートを敷いた上に山砂を施工するなどの工夫が必要です。

砂埃が立つ

山砂は風が強いと砂埃が立つというデメリットがあります。

庭に洗濯物を干している場合は風向きによっては洗濯物に砂埃がついてしまうことがありますので注意が必要です。

また、駐車場には向いていません。
車の出し入れの際に砂埃が立つため、車も汚れます。

砂埃は自分の家だけでなく、

近所にも迷惑がかかることがありますので風が強い地域では特に注意しましょう。

防犯砂利・砕石に比べて防犯効果が薄れる

外構に防犯砂利や砕石が使われる理由は何といっても上を歩くと音がするからです。

不審者は歩くたびにジャリジャリ音が響くことを嫌がり、侵入を諦めます。

山砂にすると音による防犯効果は薄れてしまいます。

防犯性を維持するためには、家の裏手や死角になる部分、侵入経路になりそうな部分は防犯砂利を敷き、

庭のメインとなる部分には山砂を敷くというようにエリアによって使い分けて工夫するのがおすすめです。

 

山砂の施工例

庭にそのまま敷く

庭にそのまま敷いてナチュラルな色を楽しむ方法です。

山砂を敷いた後、転圧して固めます。

明るい庭を実現でき、雑草が生えにくいという実用性もあります。

水はけがよいので敷いただけにしておいても雨の日にぬかるみませんし、

お子様やペットがいるお宅では遊び場としても利用できます。

玄関アプローチの飛び石の周囲に敷く

玄関アプローチの飛び石の周りに砂利の代わりに敷くこともでき、

山砂ならではの色と味わいを感じたい場合によく使われます。

特に同じ茶系の飛び石やレンガでアプローチを作る際は色がマッチし、洋風の外構を作ることができます。

明るい雰囲気のアプローチをイメージしていて

砂利では好みの色が見つからない場合は山砂を検討してみるのもおすすめです。

人工芝の下地として

人工芝を敷く際に下地として砂利を敷くことがあります。

ただ、砂利の粒が揃っていないと上に乗せる人工芝が安定しません。

そこで、粒の細かい山砂を敷くわけです。

粒の細かい山砂は人工芝が安定しやすいので、人工芝のお宅ではよく利用されます。

人工芝のお庭を検討している場合は価格も安い山砂がおすすめです。

 

山砂を利用してイメージ通りのお庭に

外構素材としての山砂についてご紹介しました。

山砂は砂利の特性を持ちながら砂利にはない温かい雰囲気を持っています。

庭の見た目をおしゃれに演出してくれますので、おしゃれなお庭、

またはお子様やペットの遊び場として山砂を活用してみてはいかがでしょうか。

 

PAGE TOP